文・写真:堀井和子
建物の脇に駐車してあった Volvo 。
この青の車体の Volvo、滅多に遭遇できないので、散歩中に見つけて大喜びしました。しかも停まっていたので、写真も撮れて…。
DIC だと F199ニゼルという色に近いのかなぁと思いますが、メタルに塗装してあると、光沢や反射の具合で、ぐっと澄んで明るく持ち上がった青に感じます。
絵本でよく見る青のようで、不思議なくらい魅きつけられているのです。
この青い Volvo になかなか出合えなくて、ミニカーを探したこともありますが、この色は見つけられなかったし、小さなサイズで見ると、印象も違ってくる気がしました。
第54回でも車について書きましたが、“車の性能に興味があって運転してみたい”というのではなく、“道路を走っているところ、駐車しているところを見ていたい”方です。
実際に乗るために車を買うとしたら、例えばですが、SUBARU の車体カラーのアイスシルバー・メタリックを選びそうですが、一番見ていたい車の色は、この青かもしれません。
鉄道ファンは、乗り鉄、撮り鉄など興味の対象によってのジャンル分けが一般的になりましたが、車にもいろいろなファンがいると思います。
都心でも、家を壊して更地にしたところに、いつのまにか草が茂って小さい野原のようになっていたりするのを見かけます。
柵際のヒマワリは、誰かが種を蒔いたのかもしれせんが、一番先に咲いたヒマワリ、緑の野原を背景に、のびやかな様子で素敵でした。
子供の頃、家のまわりに野原や雑木林、畑が広がっていて、日が暮れるまで遊んでいました。
空き地や野原っていいなぁと今、思っています。
ミントやノハラアザミ、ネジバナ、カタバミなど、想像以上に多くの種類の植物を見つけて、元気になるような……。
2013年の夏、フランス、ミディピレネー地方の Maisons d’hôtes に泊まった時、庭に白いテントが設営してありました。
広い敷地内には森や草原もあって、遠くに丘が見えていました。
細い木とぶ厚い生地を使ったシンプルな構造ですが、そのフォルムと白い色がカッコいい。自然の中にあって美しいデザインですね。
夏のセールで購入した T シャツは、メンズの S サイズですが、かなり大きめです。
前に KNGSTON の文字、後は見頃の1/3くらいにジャマイカの絵地図が、緑色でプリントされています。
1ヵ月くらい前の新聞で、様々なサイズを展開するブランドが目立ってきたという記事を読みました。同じアイテムでも、ぐっと大きめのサイズを選ぶと、新しいシルエット、バランスになるということを比較写真とともに説明してありました。
実は私は、セールで買ったアイテムで経験しています。セールの時、ジャストのサイズがなくて、それでもデザインや色がすごく気に入っていると、オーバーサイズを買うのですが、デニムでもスカートでも、少し落として履くと、案外決まって見えたりしました。
Tシャツは肩が落ちるくらい、かなり大きめでも、着てみると面白い。
性別や年齢、体型を問わず、好みに合わせて自由に選ぶサイズ展開、自分を知るきかっけになりそうですね。
Profile
堀井和子 Kazuko Horii
東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家として、レシピ本や自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍や旅のエッセイなどを多数出版。2010年から「1丁目ほりい事務所」名義でものづくりに取り組み、CLASKA Gallery & Shop "DO" と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行う。
CLASKA ONLINE SHOP でのこれまでの連載 > 堀井和子さんの「いいもの、みつけました!」