文・写真:堀井和子
晩秋の桜の紅葉の様子です。
桜の枝、電柱や電線、建物の壁のラインと、様々な色の小さい桜の葉のデザインに、ハッとしました。
建物の壁の白を背景に、特別な絵のようでした。
針金のカゴは全部で 7 点、ひとつずつ形が違います。
こちらの細長い形のカゴは、 12 cm × 30 cm × 12 cm 。
19 日からの ”iii+ka の objet” 展に並びます。
”ものをいれないカゴ”としましたが、例えばカード類を立てて本棚の上に置いたら、素敵そうです。
竹ヒゴのカゴと同じ形のものも、針金で作ってもらいました。
竹ヒゴのカゴは 5 種類、長谷泉さんに製作してもらいました。
直径 21 cm くらいの 3 本線タイプと、放射状タイプ。
直径 26 cm くらいの 3 本線、深いタイプと浅いタイプ。
直径 27 cm くらいの楕円形タイプ。
カゴを編む時、最初に作る構造部分が、とても美しく思えたので、重いものを入れなくてもよい objet として企画しました。
細い天蚕糸や針金で吊り下げてモビールにしても、影がカッコいい。
外国の枝を使ったカゴは知っていましたが、竹ヒゴの清々しい表情は新鮮に感じます。
凧を作ってもらって、この竹ヒゴの素材に気づけたのが嬉しいです。
今年のツリーのオーナメントには、星耕硝子さんの”泡入り”ガラスと、長谷泉さんの”凧”の形のアルミが、新しく加わりました。
”透明なもの”、”リムだけサンド加工したもの”と、”泡入り” —— それぞれの表情が違っていて、見ていると、ガラスの魅力に引き込まれるような気がします。
今回の企画展で製作した”凧”の形も、正方形にはない飄逸な印象や動きが生まれて、ガラスや白い陶器との組み合わせが面白くなりました。
Profile
堀井和子 Kazuko Horii
東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家として、レシピ本や自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍や旅のエッセイなどを多数出版。2010年から「1丁目ほりい事務所」名義でものづくりに取り組み、CLASKA Gallery & Shop "DO" と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行う。
CLASKA ONLINE SHOP でのこれまでの連載 > 堀井和子さんの「いいもの、みつけました!」