文・写真:堀井和子
第20回で PANTONE papers について書きましたが、先月、PANTONE ポストカード 100枚セットを見つけ、購入しました。
手に取って1枚1枚色を見つめる楽しさは、100枚セットならではかと・・・・・・。生成り、ベージュ、緑色の系統に、好奇心を刺激される色がありました。
パリのマルシェで見かけたカリフラワー・ロマネスコとビーツ。
コラージュを考えると、この黄緑と箱の白木の色、ビーツの赤紫の組み合わせも面白そうです。
2012年11月14日、パリのマレ地区の北部を歩いていて、ガラス越しに撮った黄色のメタルのモビール作品。ギャラリーはすでに閉まっていた時間で、もう少しディテールがわかる写真を撮れたらよかったのですが。
この黄色とガラスに映った道路の濃いグレー、ギャラリーの字のグレーにちょっとだけ水色の配色も、コラージュで試してみたいです。
11月20日から12月12日、GALLERY CLASKA で企画展をします。
今、一生懸命コラージュのポスターを製作しているところです。
文字部分のデザインは井上庸子さんにお願いして、早めに印刷しました。
大事に集めた紙片を、洋雑誌、包装紙やパッケージ、色紙の3つの箱に分け入れてあります。例えば何か切った後の企まない形を中心に、パズルのように他の紙片と組み合わせていきますが、すっと決まることもあれば、最後の1片にすごく悩むことも。
一日に2~3枚の組み合わせをレイアウトして、紙片が動かないように上に透明シートを置いて、一晩寝かせます。次の日、迷いがなかったら、体力・気力がある時間に一気に貼ります。
位置決めは、ボール紙とガラスのペーパーウェイトで慎重に。ヤマト糊を指でムラなくのばして、ヨレやシワがないように貼るのは、かなり集中力を要する作業です。
色や形の組み合わせに悩んだ後や、紙片を貼った後は、自分が思っている以上にへたっていて、夕食の支度が億劫になることもあります。でも朝起きて、貼る前の透明シートを置いたポスターを見ると、何だか元気がムクムク回復してくるのが嬉しいです。
ポスターの上のA5よりやや縦長のカードは、ガラスと針金のオブジェの展示用に製作しました。
Profile
堀井和子 Kazuko Horii
1954年東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家として、レシピ本や自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍や旅のエッセイなどを多数出版。2010年から「1丁目ほりい事務所」名義でものづくりに取り組み、CLASKA Gallery & Shop "DO" と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行う。
CLASKA ONLINE SHOP でのこれまでの連載 > 堀井和子さんの「いいもの、みつけました!」