Vol.20　餃子の皮でタコス／ふわっと軽いシアーニット

写真・文：藁谷真生（HAU デザイナー）　イラスト・挿絵：natsume

Profile
藁谷真生　Mao Waragai
デザイナー。1981年、東京生まれ。エスモード・ジャポンを卒業後、アパレルメーカーにて約8年にわたり数ブランドのデザインを担当。2011年、自身のブランド「BLANKET（ブランケット）」を設立。2019年より、CLASKA発のアパレルブランド「HAU（ハウ）」のデザイナーを務める。コンセプトは「大人のための日常着」。「HAU」は、ポリネシア諸語のひとつであるマオリ語で、「風、呼吸、生命力」などを意味する言葉。
Instagram @hau_clothes

先日訪れた料理家の友人宅。どんなお昼ご飯を食べれるのだろう！？とワクワクしながら都心を電車で通過しながら千葉県まで。HAUの展示会やイベントでのお菓子で度々お世話になっている永山類さんのお宅は優しい光が差し込んだ温かさで溢れた素敵なお宅でした。
そこには１歳になるお子さんが早くもお昼ごはんが待ちきれず、到着した頃には一足早く無我夢中で食べるエネルギーに満ちた姿が。（何一つ文句も言わずに好奇心溢れる食べっぷり！　好き嫌いの激しい我が家の７歳児に是非見習って欲しい姿でした。。）
そして料理家さんならではの目にも楽しい食卓のメインを飾っていたのは、餃子の皮で作るタコス。まさかあのタコスの包む部分を餃子の皮で代用するアイデアと、色とりどりの具材（しかもミートではなく魚！）に思わず驚嘆。その他、野菜は少ないお湯で蓋をしてから蒸し煮すると短時間で本来の美味しさを味わえるなど、さすがは料理家さんならではの目からウロコの情報が盛りだくさん。
小さなヒントと温かな時間を共有できた秋の楽しいひとときでした。

タコス — 具材の上にチーズを乗せてフライパンで温めること数分。アレンジを効かせてピザ風の食べ方も楽しみました。

ふわっとした軽さが今の季節にちょうど良い

繊維の細いファインアルパカとウールの混紡糸を編み立てて作ったクルーネックのニットは、程よい温かさとふわっとした軽さが今の季節にピッタリな一枚。一見モヘアのようにも見えますが、モヘアよりも毛並みが短く、柔らかさの中にも型崩れしにくいという特徴を持つため、緩まることなくカタチをきれいにキープしてくれて着心地も抜群です。
シンプルながらも首元の詰まり具合や、あえて袖丈を長めにしたりと細かな点にこそ工夫を加えた一着。
今回は初めて作ったウールフラノのワイドパンツ、 easy pants "pocket" を合わせてほんのりと甘さの香る大人のリラックススタイルを考えました。
多少透け感のある素材のため、中にはタンクトップや長袖のインナーを。タートルネックのインナーでキリッと首元を引き締めても素敵ですね。