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堀井和子さんの「いいもの」のファイル

第77回:腕時計/ROSTFRITT STÅLのフォーク/丸ボーロのケーキ/「年年歳歳」

文・写真:堀井和子

腕時計

 Ole Mathiesen(オーレ・マティーセン)の腕時計、33mm Arabic(White Dial)。

 腕時計のデザインに興味があって、外国旅行の折は空港で真剣に、これはという1点を探していました。

 女性用のサイズではなく、直径30~35mmの、極くシンプルなデザインが好きで、初めてコペンハーゲンの空港で買ったのは、BAUME & MERCIER の35mm Roman、ローマ数字のカチッとした腕時計でした。

 この Ole Mathiesen の腕時計は、アラビア数字が親し気で、遊び時間を大切にする感じが気に入って、東京のデパートで購入したもの。
 デニムや白いTシャツ、Yシャツ、スニーカーという普段よく着る服に、何気なく合わせられるのも嬉しい。

 そう言えば、ずいぶん昔に、GUESS の37mm、円形の周りに四角っぽい角を付けたような、大きなカジュアルタイプの腕時計を使っていたことがありました。

 ジーンズの店で見つけた値段の安い腕時計ですが、ちょっとブランドものに見える茶目っ気があって面白く、今もベルトを付け変えて大事にしています。

フォーク

 ROSTFRITT STÅL 社のフォークは長さ16cm、ケーキを食べるのによいサイズです。比較的最近(と言っても7〜8年でしょうか)、北欧雑貨店で選びました。

 持ち柄の黒い部分の光沢が上品で、実用的なステンレス製のフォークにしては、エレガントでカッコいい。

 夕食時に使っているのも ROSTFRITT STÅL 社のナイフ & フォークですが、30年以上前にストックホルムで、10本ずつ買い揃えました。

 柄の先端は丸みを帯びていて、このケーキフォークとは違ったフォルムですが、ずっと使い続けて、切り分け易く、丈夫で気に入っています。

丸ボーロ

 前々回、丸ボーロについて書きましたが、食後のデザート・ケーキに利用してみたら、たいそう美味しかったので、簡単なリポートを。

 フィンガービスケットを用いるレシピは知っていましたが、丸ボーロは、とびきり贅沢な日本の風味に仕上がるのです。

 生クリームは乳脂肪47%か42%、粗糖(沖縄のきび砂糖)控えめ、ロンリコのダークラム酒(パープルラベル)を多め、が我家のスタイルです。7〜8分立てに泡立てます。

 丸ボーロは放射状に6等分して、細長いケーキ型などにクッキングシートを敷き、底にきっちり並べ入れ、生クリームをその上にならします。これを繰り返して層を作り、冷蔵庫で半日ほど寝かせます。

 我家は2人なので、スポンジを焼いて作るのは、多人数でケーキを囲む機会ということに。

 丸ボーロは日持ちしますし、何より、香ばしく焼けた素直な風味が格別で、人数に合わせた小さい型やガラス器に、適当に重ね入れて、気軽に準備できます。

 春は小粒の苺、夏ならブルーベリーなど、フレッシュな果実を。買い置きの瓶詰めの栗の渋皮煮や、桜井甘精堂の栗かのこを合わせても。

年年歳歳

 「年年歳歳」は安藤鶴夫さんのエッセイの本(1968年 求龍堂)。

 当時の東京の様子が生き生きと描かれていて、歯切れのよい口語体の文が心地よく感じられます。

年年歳歳

 古書店でこの本を買い求めたのは、この扉や、中の数か所に1ページ大でレイアウトされているモノクロームの写真の美しさ、力強さに圧倒されたこともあったかと。

 写真・造本は有田洋さんとクレジットされていますが、表紙は藍色の地に銀色のタイトル、落ち着いた朱赤の見返し —— 凛とした佇まいが、とても心に迫ってくる一冊です。 


Profile
堀井和子 Kazuko Horii
東京生まれ。料理スタイリスト・粉料理研究家として、レシピ本や自宅のインテリアや雑貨などをテーマにした書籍や旅のエッセイなどを多数出版。2010年から「1丁目ほりい事務所」名義でものづくりに取り組み、CLASKA Gallery & Shop "DO" と共同で企画展の開催やオリジナル商品のデザイン制作も行う。
CLASKA ONLINE SHOP でのこれまでの連載 > 堀井和子さんの「いいもの、みつけました!」


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2023/06/13

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